11月合同例会「極める時代のホスピタリティ ~目指せ自己変革!~」


11月例会ご報告
2013年11月8日(金)
「極める時代のホスピタリティ ~目指せ自己変革!~」
講師/人とホスピタリティ研究所 代表 高野 登氏
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11月の合同例会は、元リッツ・カールトン日本支社長の高野登さんに講演して頂きました。高野さんは米国に約20年間勤務された後、94年からリッツ・カールトン日本支社長としてご活躍され、現在は人とホスピタリティ研究所の代表をされています。当日は西区民文化センターのホールが満員となる盛況ぶりで、豊富な事例を交えながらホスピタリティとリーダーの自己変革を中心に分かりやすくお話しをして頂きました。

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◎あなたから買う理由が無い
世の中でモノが売れない大きな原因は、モノが溢れている世の中であなたから買う理由が無いからです。あなたから買わなくても他で買うことが出来る世の中で、どのようにしてあなたから買う理由を作るのか、毎回心の通う葉書を送ってくれた美容師さんや、解体前に1000枚の写真を撮る工務店さん等たくさんの事例を挙げて頂きました。

◎伊奈食品工業とリッツ・カールトンの共通点
毎日歯を磨くように、心の中の垢をきれいに取り除く作業である心磨き=デイリーラインナップを全員が毎日行っている。心の中に垢が溜っているとお客様を観察する力、発想力、想像力がそがれてしまいます。

◎センターピン(ボウリングの1番ピン)を外さないこと
ストライクを取るための絶対条件はセンターピンを外さないこと。自分たちが見極めているセンターピンと、お客様が求めているセンターピンが必ずしも一致しているとは限りません。例えば口紅を製造し販売している企業では、セクションによってセンターピンが、素材→製品→商品→口紅と変化しています。売り手のセンターピンは口紅で止まってしまっていますが、買うお客様のセンターピンは夢と物語を求めていることです。つまり売り手と買い手の軸が揃っていないという事例です。この軸=センターピンを外さないことが非常に重要であるということです。

◎リーダーとリーダーシップ
最初に、リーダーシップを持つためには相手に伝える力を養う事が重要であり、中でもリッツ・カールトンで徹底的にトレーニングしたことは自分が発する言葉の声音(こわね)であるとのことでした。どういう音で相手に伝えるか、ちょっと意識して変えるだけで自分の相手に対する印象が全く変わったものになります。音で自己変革を起こす事が出来るということです。また、その音にどういう言葉を乗せていくかが重要であるとのことです。
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リーダーに求められる自己変革は、感謝を生み出し、感謝を自分のスタッフに伝えていくことです。ホテルマンは感謝を食べて生きている、また、感謝が心の栄養となっているというユニークな例え話を挙げて頂きました。
また、リーダーは一人一人の中に有る仕事の志を探してあげること、仕事の志・ビジョン・ミッションに気付かせてあげること、そこに楽しさ、誇り、喜びを乗せてあげることが大事だと強く語られました。これが出来れば誰もが人一倍働くことが出来る環境を作ることが出来ます。これらはリーダーの腹さえ決まればとても簡単なことで、リーダーが腹を決めることの重要性を何度も説かれました。
東京駅の新幹線の掃除のアルバイトのおばさん達とリーダーとの事例からリーダーが自ら変われるかどうか、気付いたらそれをやるかどうか、やるかやらないか。まずは自分からという、シンプルではありますがとても重要なメッセージを頂きました。
(広島経営研究会 広報副委員長 山崎 拓)

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