広島西10月単独例会 「企業が生き残る為のリーダーとしての決断」


「企業が生き残る為のリーダーとしての決断」と題し ヒロボシ株式会社 専務取締役 野村 佳氏に経営発表を頂きました。

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1972年に創業したヒロボシ㈱は飲食店向け業務用食品・酒 類卸業を本業に、運送事業、外食事業(居酒屋運営)など、時代 に合わせて事業を変化・拡大されてきました。 過去には大変厳しい経営環境を経験されましたが、現大西社長 が先の市場変化を読み、常に攻めの経営戦略を立てられ、黒字 経営を続けておられます。
今回例会で発表頂いた野村氏は9年前ヒロボシ㈱に社長の娘 婿の立場として入社されます。日々刻々と移り変わる嗜好変化や市場変化により、再び訪れた会社の転換期。経営状況の先行きが不安定な中、現事業の延長線上の事業として大型喫茶店のフランチャイズ加盟を決断されます。
本例会では新規事業を立ち上げ、企業の新たな収益の柱を構築した野村氏より、リーダーとしての意思決定と、そこに至るまでの経緯をご報告頂きました。

■緻密な分析と情熱
野村氏は7年前に全国経営発表大会で経営発表をされますが、氏は7年前に作成した経営方針書は人の目を気にした「見た目だけで役に立たない方針書」だったと当時を振り返ります。
そ れから自社の強み・弱み、市場環境を客観的に徹底分析・把握 する事でようやく現在の新規事業立上げの経営方針書を作成する事ができたとの事。
今回、会社のV字回復のために導き出した のが「フランチャイズ」というキーワード。 専門雑誌からの情報収集、実際の店舗に赴いての運営状況の 確認等を行い、様々なフランチャイズを模索しますが、検討していた業態への加盟を他社に次々と先を越されます。
あせりを感じていた中、これから先も安定した需要が見込める喫茶業態「コメダ珈琲店」に「中国地方で誰よりも先に」との強い思いで加盟され、出店されます。
昨年オープンしたお店は今でも大人気。氏は成功要因として優秀な人材に恵まれた事をあげ、従業員の皆さんには大変感謝しているそうです。
今回の綿密な分析を基にした戦略や行動も見事ですが、現事業の取引先様と競合にならない候補を模索するなど、ヒロボシ㈱の理念に基づいたお客様を大切にするという姿勢も大きな成功要因と感じました。

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■出席者感想(アンケートより抜粋)
・経営の方向性を決めるにあたっての分析、考え方が勉強になりました。
・新しい業務へ展開していく為の計画と判断の重要性を感じました。
・具体的な決断の経緯を教えて頂き、非常に役立つ発表でした。
・しっかりとした分析からの実行と行動力が素晴らしいと感じました。
・新事業はやはり自社の事業領域の範囲でないといけないと教わりました。
・どのように利益を出すのか計画し、それに沿ってFC契約された事。
・大変健全な戦略的行動。
・見せ方が素晴らしかった。ステキなプレゼンでした。

アンケートにもあるように発表内容からも多くの学びがありましたが、発表の見せ方(発表内容の組み立てや話し方、資料やパワーポイントの効果的な使い方など)、プレゼン方法においても、皆様多くの学びを得られた様です。

また、懇談会も33名の出席を頂き、大変盛り上がりました。 オブザーバー様を含め何名かのコメントをいただき、最後にヒロボシ㈱の大西社長から頂いた「自分は2代目という立場だったが、ヒロボシという会社は自分の代で設立し自分は創業者のつもりでやってきた。だからこそ後を継ぐ野村にもゼロから事業を立ち上げるという経験をしてほしいと思っていた。」という言葉 が印象的でした。

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広島西経営研究会 広報委員会 高崎敬子・瀬川洋志

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